生理学の勉強 まず覚えておくべき受容体

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基礎医学

薬剤の作用の標的となるのは、主に受容体、酵素、チャネルです。特に受容体の占める割合は大きいため、受容体がどこに分布するか覚えるだけでも生理学と薬理学の復習になるし、忘れにくくなります。同級生達に聞かれることが多いのでまとめておきました。

 

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まず覚えるべきものはこれだけ

初学者はまず下記の分から覚えていくといいかも。

覚えるべき受容体
<交感神経系>         <副交感神経系>
α1:血管平滑筋       M1:胃、中枢神経
α2:中枢神経          M2:心臓
β1:心臓          M3:平滑筋
β2:血管平滑筋

これだけ?と思うかもしれませんが、血圧をコントロールする薬というのはとても基本的かつ命に直結してくる(つまりバイタル)なものなので、薬理学はここから発展してきており、ここを理解していると他分野の理解も格段にしやすくなります。

 

自律神経の拮抗二重支配

見て気付いたかと思いますが、心臓と血管平滑筋などは交感神経と副交感神経に二重に支配されています。

f:id:yashiki5296:20180302013459j:plain
病気がみえる Vol.7脳 神経 より引用

戦ってる時に便意や尿意を催したりしないですよね?戦ってる時こそエネルギーが必要だから肝臓でグリコーゲン分解するし、運動するための骨格筋に酸素とグルコース届けるために骨格筋の血管は広げたいし、心臓にも酸素を運びたいから冠動脈も拡張するし。肉食動物から逃げるために遠くが見たいから瞳孔も開くし。っていう風に実例で考えると覚える必要はないです。

それぞれの受容体の作用メカニズムは下の記事にまとめてあります。
Gタンパク質共役型受容体ゴロとシグナル伝達

禁忌を覚えるのにも応用が効く!

冠動脈にはβ2受容体が存在していて、刺激されると拡張して心筋へ酸素を届けやすくなります。

冠攣縮性(異型)狭心症はその名の通り、冠動脈の攣縮によって冠血流が減少する病態です。

その疾患にβ2受容体を遮断する薬剤を単独で投与すると冠血管の拡張が抑制されて攣縮を悪化させる恐れがあるため、禁忌となります。

次のステップへ!!

受容体を抑えたら次は薬と絡めて行きましょう!

アドレナリンとノルアドレナリンの違いをご存知でしょうか?
アドレナリンとノルアドレナリン 違いと使い分け 作用機序 ゴロ

以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
少しでも参考になれば幸いです。

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