
よく使われる下剤。どう違うのでしょうか。
下剤の分類
下剤は、浸透圧性、刺激性、その他に大きく分ける。
基本原則として、1st choiceは浸透圧性。効果不十分ならその他を使う。
刺激性は耐性がつきやすく、大腸黒皮症の副作用もあるため連用せず頓服。
便秘の分類
大腸癌やクローン病などの器質性で狭窄性のものと、それ以外は排便回数減少型と排便困難型に大別。
◯排便回数減少型
蠕動運動が低下(加齢や疾患・薬剤)と正常(食物繊維不足)
◯排便困難型
便固くて出ない、腸の形態異常、腸の機能低下(骨盤底筋協調運動障害)
◯使い分け
1stは酸化Mg(高齢者・腎機能低下は×)、DSS合剤、PEG
2ndはリナクロチド(腹痛緩和作用あり)、ルビプロストン(妊婦禁)
3rdはリナクロチド、エロビキシバット(本来食前投与)を食後へ変更
補助的に刺激性下剤
医師国家試験で理解度をチェック!
医師国家試験 115A42
58歳の男性。残便感を主訴に来院した。半年前から残便感を自覚し、持続するため受診した。便は兎糞状であり、排便回数は3日に1回程度である。毎回強くいきんで排便しているが、排便後も残便感が持続する。既往歴に特記すべきことはない。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。直腸指診で異常を認めない。下部消化管内視鏡検査で異常を認めない。
対応として適切なのはどれか。a 安静指示b 抗菌薬投与c 定期的な浣腸d 浸透圧性下剤投与e 食物繊維摂取の制限
以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
少しでも参考になれば幸いです。
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