筆者は薬剤師として働きながら医学部の学士編入試験に合格し、現在は医学生として学んでいます。
これまでを振り返って、薬剤師が学士編入試験に有利である点を考えてみました。
薬剤師の方で医学部へ入り直したいと考えている方は是非読んでみてください。
学士編入試験で問われる科目を既に履修している
学士編入学試験では、主に生命科学と英語が問われます。
生命科学は、高校の生物・化学・物理に加えて免疫学、遺伝学、生化学、生理学、細胞生物学、分子生物学などの知識が出題されます。
薬学部出身者は既に一度履修しているため、理解に要する時間は少なく済むメリットがあります。
また、薬剤師国家試験で問われる生物の範囲がこれをほとんど網羅しています。
事実、今の大学に学士編入した薬剤師出身の方は、KALSなどの予備校に通っている方はいませんでした。それほど土台ができているということなのかもしれません。
薬剤師業務が試験にも役立つ
英語
薬剤師として薬物治療に貢献しようと、英語論文を読んでエビデンスを確かめ、医師に処方提案をしていたことで、英語論文を短時間で読み、内容をまとめる能力を身に付けることができました。
学士編入学試験の英語は実際の英語論文を読んで短時間で解答していく形式なので、コツコツと論文を読む練習をしておくといいと思います。
生命科学
また、日常的に触れる薬の作用機序を掘り下げて学んでいくことで、生理学や薬理学、生化学、細胞生物学などの復習にもなり、横断的な知識を手に入れることができます。
合格・入学後にも一度主な疾患はざっくりと勉強している上、実際の患者さんを見ているため疾患のイメージを既に持っていますし、実際の薬物治療にも詳しいため勉強が捗ります。
加えて薬学は医学との親和性が非常に高いので、各診療科の勉強においても「あの時の医師の処方はこういうことだったのか」と繋がりやすく、禁忌についても、より良い治療についても理解がしやすいです。
金銭面・精神面でのメリット
薬局薬剤師は初任給が割と良く、3年も働くと学士編入中の学費分+αはすぐに捻出できます。
また、学士編入試験の受験勉強時にも、週に何回か薬剤師のアルバイトや派遣として働くことで、正社員並みの収入を保ちながら勉強を進めていくこともできますので、精神的にも安定します。
筆者も合格して医学部へ入学した後に薬剤師のバイトをしています。都道府県ごとでバラバラですが、いずれの地域においても最低でも2000円以上の高時給で働くことができるので生活費をまかなうことが可能です。
しかも患者さんと直に接することで医学へのモチベーションを保てますし、もちろん薬の知識が抜けないようにアップデートできます。
まとめ
私は薬学部6年制卒ですが、これまでに経験してきた講義・研究・ポリクリ・臨床など全てのことが学士編入学試験に活きたと思います。
もし迷われている方がいらっしゃれば再受験よりも学士編入学試験をお勧めします。
以上となります。
最後まで読んでいただき有り難うございます。
少しでも参考になれば幸いです。
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