社会人になった後に医学部へ入り直すのって、安定した生活を捨てることになるためなかなかハードルが高いものだと思います。
私もそうでした。医学部へ入り直したいと上司へ相談すると、「その年齢から入り直すの?」と言われましたし。
踏み切れたのにはいくつかの理由がありました。
やった後悔よりもやらない後悔の方が大きい
「やらずに後悔するより、やって後悔する方がいい」という言葉の精神神経科学的見解
よく耳にする言葉ですが、科学的にも証明されているんですね。
私も、20代の今挑戦しなかったら、もし50代60代になった時まで諦めがつかなかったら「若いうちにやっておけばよかった」とものすごく後悔すると思ったのです。
何より代わる代わる引き止めに来てくださった薬局の偉い方たちの1人が「自分も医学部に行きたかったが引き止められて今この地位にいる」と言われた時、「自分は地位にはまったく興味がないからこの話は全然響かないし、この人も後悔しているんだな」と感じました。
やらない後悔よりやった後悔と考えて行動しようと決断しました。
周りに新たな環境へ入り直した人がいた
臨床実習先の薬局に再受験生がいた
薬学部の時の臨床実習先の薬局で働いていた薬剤師さんの1人は、薬学部を出て医学部へ入り直した再受験生の方でした。長期休みの間のバイトとして薬局におられました。
当時はまさか自分も医学部へ入り直すことになるとは思いもしませんでしたが。
父親の主治医も再受験組だった
世間は狭いと感じました。その方はサラリーマンから35歳で医学部へ入り直された方でした。
思えばこういうことが積み重なって、生き方の多様性に慣れていったのかもしれません。
60歳でMRから薬剤師へ転職された方もいた
国内トップの製薬会社のMRをされていて定年退職後に薬剤師へ転職された方と一緒に働いたことがありました。
自社の薬の知識はあってもその他のことに関してはゼロからのスタートですから、苦労もあったと思うのです。
その方から人生経験について教えていただいたおかげで、自分もこれからやり直せると考えるきっかけをいただきました。
薬学部の同級生にも再受験の人達がいた
薬学部の時にも5人くらいは再受験の人たちがいました。そのうちの1人とは当時から仲が良く、今でもたまに飲みに行く間柄で、医学部へ入り直したい旨を話すと
「いいじゃん。俺の入り直した時のが36だからそれより若いわ。やりたいことやらなきゃ損だよ。」
と背中を押してくれました。
思えば、この人がいたから医学部へ入り直しても若い友人とやっていけると思えたのかもしれません。
持つべきものは親身に話を聞いてくれる友人ですね。
周りからの応援があった
ケアマネさんに相談したら応援してもらえた
在宅訪問業務をやっている中でケアマネさんとも接するのですが、けっこう親しかったのでふと相談してみることがありました。
私「こんな年齢からですけど医学部へ入り直そうと思ってます」
ケアマネさん「看護学校に入ってくる人は40代とかの人もいたよ。まだまだ若い若い!◯◯くん熱心にバイタルのとり方も聞きに来てたし向いてると思う!頑張ってね!」
↓本当にこんな感じでした!
ナースのチカラ ~私たちにできること 訪問看護物語~ 1 (1) (A.L.C.DX)
より引用
元々看護師の方だったのもあってか、看護専門学校や大学に入学する年齢はバラバラだということを教えてもらい、全然遅くないよと背中を押してくださいました。
薬学部の恩師も応援してくれた
恩師の先生方も元々有名な製薬会社の開発・研究から薬学部の教員へ転職されているのもあってか、全く反対されず理解を示して応援してくださいました。
推薦書も快く書いてくださいましたが、臨床系の研究室だったため、「医師になったら共同研究してくれ」と言われましたw
医師の恩師も応援してくれた
処方箋応需先のドクターとも親しくさせていただいてて、医学部へ入り直したい旨を話すと応援してくださいました!
「同級生には50代の人もおった。◯◯くんまだ20代やろ?大丈夫。医師っていう職業には薬剤師の知識や経験が必ず役に立つ。診療科とか進路に迷ったらいつでもまた来て。」
今でも相談に乗っていただいています。
担当の患者さんも応援してくれた
毎回担当してた患者さん達にも話してみたところ、皆さん応援してくださいました。
「いつも丁寧に話を聞いて、一生懸命に私に合った薬を考えてくれるあなたなら絶対いいお医者さんになれる。応援してるよ。受かったらお祝いさせてよ。」
「人はいつか死ぬ。でもいつ死ぬかはわからないんだよ。だからやりたいことはやった方がいいよ。」
泣かされました。医療は患者さんから学ばせていただくことが多いですが、背中まで押してもらいました。
振り返り
再受験であれ学士編入であれ大学に入り直す社会人は実は結構います。その事実がガッチガチの考えを打ち砕いてくれました。
いろんな巡り合わせもあったり、背中を押してくださる人達がいたこともあって学士編入に踏み切れました。本当にありがとうございます。
今考えても、「あの時決断して本当に良かった」と思っています。
一緒に遊んだり飲んだりしてくれる若い友人たちに出会えたこと、そのみんなから結婚や出産を祝ってもらえたこと、他の学士編入の人たちの多様な価値観に出会えたこと。これまでの知識や経験がそのまま活かせることなど数えたらきりがありません。
もし再受験や学士編入に迷ってる方がいらっしゃったら今度は私が背中を押しますのでお問い合わせください。
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