医学部低学年のうちに学習する解剖学、生理学、生化学などの基礎医学。
それぞれの科目を縦割り、つまり独立して勉強している方が多いですが、繋げて関連づけて勉強すると理解しやすく暗記が減って楽になります。何より自分で答えを導けるようになります。
そのために最適な書籍をご紹介します。
病態が分かれば疑義照会がしやすくなったり、良質な服薬指導に繋がりますので薬剤師の方も必見です!
人体の正常構造と機能
本当にこれは最強です。元々は呼吸器、循環器、消化器、内分泌etc…という風にバラバラの書籍だったものが1冊にまとめられたものです。何がすごいかというと
・綺麗なCGイラストで見やすい上にわかりやすい文章で書かれていること
・電子書籍が付いてくること(本来なら書籍と同額の別売り)
・解剖学に加えて生理学・生化学・組織学も記載してくれていること
綺麗なイラストと写真
全てのページに綺麗なCGイラストが配置されていて、文章と合わせて読むことで理解しやすくなっています。
また、実際の造影画像やCT、X線、組織像まで載せてあるので、臨床の勉強の際に戻ってくる教科書としても最適です!
電子書籍が付いてくる
先述したとおり、分厚いため積極的に持ち運びしたいかというとNOですが、電子書籍が付随してくるためスマホでもiPadなどのタブレットでもどこでもいつでもすぐに内容を確認することができます。
2018年6月よりアプリが更新されて、iPadなどのタブレット端末からでも画質が荒くなることなく鮮明に表示されるようになりました!
日本医事新報社さんは要望を受けてからのレスポンスが早いので本当に頭が下がります。素晴らしいアプリです!!
他の基礎医学も絡めて勉強できる
なによりこの点が一番素晴らしいと思います。臨床を学ぶ時にもここを意識しておくと、暗記ではなく好発部位や症状を導けます。
例:クローン病
解剖学
小腸は十二指腸〜回盲部までで、回盲部付近にはパイエル板が存在している。
消化管全体に炎症が起こる疾患であるクローン病の好発部位は、免疫の活発なパイエル板のある回盲部。
組織学・生化学
小腸粘膜の微絨毛には二糖類分解酵素が存在(組織学)
二糖類分解酵素によってマルトースなどが分解される(生化学)
全層性に炎症が起こるクローン病によって粘膜が障害されると、二糖類分解酵素の働きが低下して糖の分解が遅れ、吸収不良症候群となる。
百聞は一見に如かず
定価18000円+税と確かに高いですが、役立つのは低学年だけでなく、高学年でも病態理解につまづいた時、必ず役に立ってくれます。
1年生の時から役立つので、6年間で割ると年間3000円程度と、医学書の中では安いです。しかもこの値段で電子書籍も付いてきます。
必ず役に立つので買っておくべきだと思います。
以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
少しでも参考になれば幸いです。
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