整腸剤の違い ミヤBM、ビオフェルミン、ビオスリー

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医療従事者に必須の知識

ミヤBM、ビオフェルミン、ビオスリーなど、整腸剤として用いられる製剤は多々ありますが、整理するために復習していきます。

 

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腸内細菌叢との関わり

光岡知足先生によると、ヒトの腸内には

  • バクテロイデス
  • ユウバクテリウム
  • 嫌気性連鎖球菌
  • ビフィズス菌
  • 乳酸桿菌
  • 大腸菌
  • 腸球菌
  • ウェルシュ菌
  • ブドウ球菌
  • プロテウス
  • 緑膿菌

などが腸内細菌叢(腸内フローラ)を形成しています。

この中の乳酸桿菌が俗に言う「乳酸菌」で、

腸球菌がよく乳酸菌飲料に入っている「エンテロコッカス・フェカリス」です。

 

それぞれの菌の違い

整腸剤には、各商品でビフィズス菌、乳酸菌(ラクトミン)、酪酸菌、糖化菌が用いられていますが、何が異なるのでしょうか?

ビフィズス菌ラクトミン酪酸菌糖化菌
酸素への適応偏性嫌気性菌通性嫌気性菌偏性嫌気性菌偏性好気性菌
芽胞の形成なしなしありあり
能力乳酸+酢酸産生乳酸産生酪酸産生でんぷん→糖
作用有害菌増殖阻止有害菌増殖阻止有害菌増殖阻止乳酸菌増殖補助

ちなみに、

性嫌気性菌→りあるため、酸素あると死にます

性嫌気性菌→融がきくので、酸素あっても生存します

 

「好気性菌」であれば酸素の届く小腸より上部で増殖

「嫌気性菌」であれば、酸素が届かない小腸下部〜大腸で増殖

 

製剤の違い

ミヤBM®:酪酸菌20mg/1錠

ビオフェルミン®:ビフィズス菌12mg/1錠

ビオスリー®:乳酸菌2mg、糖化菌10mg、酪酸菌10mg/1錠

ミヤBM、ビオスリー:酪酸菌は芽胞を形成するため、抗生剤が浸透しにくく薬剤耐性を持ちますので、抗生剤と併用しても死滅しません

ビオフェルミン錠:ビフィズス菌が配合されていますが、ビフィズス菌は乳酸に加えて細菌の増殖抑制効果の強い酢酸も産生します。しかしながら酪酸との効果の比較はできていませんのでミヤBMやビオスリーとの優劣はつけられませんでした。

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