これは薬剤師国家試験でも問われますし、研修医になって輸液を処方する上でも必須となる知識です。
血中カリウム濃度の基準値のゴロ
K:3.6〜5.0 三浪は困る
カリウム製剤の速度・濃度・投与量のゴロ
やさしく学ぶための輸液・栄養の第一歩(第3版)より引用
投与速度:20mEq/h以下
投与濃度:40mEq/L以下
1日投与量:100mEq/day以下
「20、40、100。そのカリウム、投げるん?」
数字の順に、そ(速度)、の(濃度)、投げる(投与量)となってます。
なぜ高カリウム血症は怖いのか?
そもそもなぜ高カリウム血症は怖いのでしょうか?
レジデント 2014 / 3 Vol.7 No.3 77より引用
高 K 血症では細胞外の K+濃度が高いために、細胞内から細胞外への K+移動が少なくなり、細胞内の静止膜電位が上昇します。
心筋の興奮を起こすNa+ は陽イオンなので、細胞内の膜電位が高くなると細胞内への流入が遅くなり、すみやかな心筋の興奮が起こりにくくなります。その結果、心臓は十分に働かなくなりついに心停止が起こります。
国家試験問題で理解度をチェック!
医師国家試験 112C4
末梢静脈路から1Lの維持輸液製剤(電解質組成:Na+ 35mEq/L、K+ 20mEq/L、Cl 35mEq/L)を投与する際、この製剤に追加できるカリウムの最大量(mEq)はどれか。
a 2b 4c 20d 40e 200
薬剤師国家試験 103回 問342
36歳女性。重症嘔吐と摂食不良により、低カリウム血症となり、L−アスパラギン酸K注射液を投与することになった。
この注射処方箋で疑義照会すべき内容はどれか。1つ選べ。
- 生理食塩液の量が少ない。
- 点滴速度が速い。
- L−アスパラギン酸カリウム濃度が低い。
- L−アスパラギン酸カリウムの 1日の投与量が過量である。
- L−アスパラギン酸カリウムの1日の投与量が不足である。
参考文献
やさしく学ぶための輸液・栄養の第一歩(第3版)
最後まで読んでいただきありがとうございます。
少しでも参考になれば幸いです。
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