点鼻薬の使いすぎに注意!プリビナ 、ナシビン、トラマゾリン、コールタイジン

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医療従事者に必須の知識
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鼻詰まり症状を改善したい時に、プリビナ 、ナシビン、トラマゾリン、コールタイジンなどの処方薬が出されます。これらは即効性があってしかも効果がしっかりしていることから、ついつい使いすぎてしまうことが多いですよね。

しかし使い過ぎが問題になることがあります。

どんなことに注意していけばよいのでしょうか?



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注意すべき成分

処方薬ではプリビナ 、ナシビン、トラマゾリン、コールタイジンですが、市販の点鼻薬にも同じ系統の成分が入っています。

○○○ゾリン

語尾という表現で正しいのかわかりませんが、最後が「ゾリン」で終わっている成分が血管収縮薬という系統の薬です。

 

悪化してしまうメカニズム

そもそも鼻詰まり(鼻閉)は、ヒスタミンやロイコトリエンといった物質が鼻粘膜の毛細血管を拡張させたり、血管透過性を亢進させることでうっ血や浮腫が起こって、鼻粘膜が膨張して通り道が狭くなることで鼻が詰まります。

 

ゾリンと名のつく血管収縮薬は、アドレナリンα1受容体に作用して、毛細血管を収縮させて鼻詰まりを改善します。

受容体は刺激しすぎると、あまり反応しないように受容体の数が減っていくという現象が起こります。これを脱感作といいます。

本来なら薬を使わない状態でも上記の受容体を介して血管が収縮して鼻詰まりが解消していくのですが、それがなくなってきます。

薬を使わなくても鼻づまりを解消できます!

例えば、右の鼻詰まりを解消したいとき、左脇を圧迫すると鼻詰まりが解消されます。

使い始めは点鼻の効果を実感できますが、長期間使用を続けると徐々に効かなくなり、点鼻薬を使用する前よりも鼻粘膜が腫れて鼻詰まりが悪化してしまいます。

これを薬剤性鼻炎といいます。

 

対処法

・予防のために

1日2回以上の点鼻を1ヶ月以上続けると、薬剤性鼻炎になりやすくなります。

2週間までの使用にとどめておきましょう。

市販薬ではなく、専門医からの処方薬ならば鼻粘膜の状態を確認してもらえているため、処方薬ならもちろん話は別です。

 

・薬剤性鼻炎になってしまったら

まずは血管収縮剤の点鼻薬を中止しましょう。

ですが、鼻詰まりの薬を使わなくなったら症状に苦しむことになってしまうので、耳鼻科を受診して抗ヒスタミン薬とステロイド点鼻薬で治療してもらいましょう。

病院にかかる時間が無い時にはドラッグストアで点鼻薬を買って使用することがあると思いますが、長く使用する際には一度耳鼻科を受診することを頭の片隅に意識しておいてください。



コメント

  1. 土方滉人 より:

    ナシビン点鼻薬・点眼薬0.05というのお使っていますが
    匂いがしなくなることはありますか?

    • pharmadoctor より:

      コメントありがとうございます。

      ナシビン自体の副作用で匂いがしなくなるということは考えにくいです。
      使いすぎによる薬剤性鼻炎か、元々のアレルギー性鼻炎が嗅覚を司る嗅細胞まで炎症が進行したことによる症状が考えられます。
      お近くの耳鼻科を受診されることをお勧め致します。

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