原因は過酸化ベンゾイル?ステロイド?

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医療従事者に必須の知識

下の問題は正答率97%ですが、私は中途半端に過酸化ベンゾイルで紅斑の副作用が出やすいという知識を持っているためにめちゃくちゃ迷いました。

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医師国家試験

医師国家試験 113C36

47歳の女性。顔面の皮疹を主訴に来院した。2か月前から自宅近くの診療所で顔面の皮疹に対し外用薬が処方され、使用しているうちに新たな皮疹が出現してきたという。口周囲、頬部に丘疹、膿疱を認める。顔面の写真を別に示す。

この皮疹の原因と考えられる外用薬はどれか。

a 抗菌薬
b 抗真菌薬
c 過酸化ベンゾイル
d 活性型ビタミンD3
e 副腎皮質ステロイド

[su_spoiler title=”正解・解説はこちら” icon=”caret”]正解はeです。[/su_spoiler]

医学的観点から

薬剤の塗布の後から皮疹が出現という病歴と、顔面という部位から接触皮膚炎や酒さ様皮膚炎が考えられます。

接触皮膚炎では血管透過性が亢進して漿液性丘疹や小水疱、浮腫が出てきます。選択肢の中では過酸化ベンゾイルが最も考えやすいでしょうか。

一方、酒さ様皮膚炎では長期のステロイド外用でTLR2の発現が亢進し、アクネ菌による炎症を亢進してしまうため、ニキビのような丘疹や膿疱が出るのが特徴です。

問題文にもあるように、丘疹や膿疱が認められているため、酒さ様皮膚炎の方が疑われます。

過酸化ベンゾイルはニキビに用いますが、この患者の年齢からして、ニキビの好発年齢(20代まで)から外れているので過酸化ベンゾイルによる接触皮膚炎は考えづらいです。

薬学的観点から

過酸化ベンゾイルはフリーラジカルを発生させることでアクネ菌の殺菌作用とタンパク質の変性作用=ピーリング作用を持ちます。つまり、古い角質が剥がれます(鱗屑 ・ 落屑)。刺激性が高いため紅斑刺激性の接触皮膚炎も出てきます。

これらの副作用は使用開始1ヶ月以内に起こり、だんだんと減ってきますので、2ヶ月経過しているこの症例では考えにくいです。

教訓

薬剤師としての知識や経験は国家試験問題を解いたり、実習の中でも役立つことは多いですが、中途半端な知識だと「これも考えられるしあれも考えられる」と余計に混乱してしまいます。

「これだけは確実に判断できる」という知識を培っていきたいと思います!


以上です。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

少しでも参考になれば嬉しいです。

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