ゴロ合わせ 作用機序

抗不整脈薬のゴロと使い分け

2018年4月22日

抗不整脈薬については種類が多く複雑で苦手意識を持っている人が多いですよね。循環器の勉強を難しくしている原因の1つだと思います。

少しでも理解の助けになるよう、薬学生時代に使っていたゴロをご紹介します。



 

まずは分類から覚える!

Vaughan Williams分類(ボーンウィリアムス)が従来使われており、現在はSicillian Gambit分類(シシリアンガンビット)が主流のようです。

ですが、学生が最初に薬理作用を学んでいく際にはVaughan Williams分類がシンプルなので、そちらで教えている大学がほとんどです。

ちなみに医学部で2回目の薬理学を履修した時もこのVaughan Williams分類で教わりましたよ。

なぜこの分類を使うのかというと、心臓の電気生理と合致していて教えやすいからです。

洞房結節や房室結節は主にCaの流入によって興奮し、心室筋はNa、Ca、Kが関与しています。→Na、Ca、Kのそれぞれのチャネル遮断薬が有効!

そしてβ受容体によって洞房結節や房室結節のCaチャネル開閉がコントロールされています。→β遮断薬が有効!

1〜4群がありますが、その順に

Ⅰ群:Naチャネル遮断(な)

Ⅱ群:β受容体遮断(べ)

Ⅲ群:Kチャネル遮断(かり)

Ⅳ群:Caチャネル遮断(よっか)

ごのゴロを使って、まず◯群は何を遮断するのか、頭の中に棚を作りましょう。

次はそれぞれの群のゴロです。

Ⅰ群

いずれもクリックで拡大します


Ⅰa群

Ⅰb群

Ⅰc群

Ⅱ群

β遮断薬は語尾が「ォロール」

→プロプラノロール

 

Ⅲ群

 

Ⅳ群

「それぞれの受容体を忘れた」「うろ覚えだ」という方は復習を!
Gタンパク質共役型受容体ゴロとシグナル伝達

 

何群が心房性頻拍に効くのか、心室性頻拍に効くのか

それぞれの薬剤が心房性の不整脈に効くのか、心室性の不整脈に効くのか覚えるのは大変ですよね。上の絵を書くだけで思い出せるので覚える必要すらありません。

ほとんどの文字は真ん中の線に対して対称になっています。例外として、bは下に偏っており、Ⅳとジは上に偏っています。上は心房、下は心室です。

Ⅰb群のリドカインはNaチャネルへの結合や解離が早く、なかでも不活性化状態のチャネルに親和性が高い薬です。心房は収縮時間が短く、拡張している時間が長いため拡張の間にチャネルから解離してしまいます。そのため心房の頻拍には効果が薄く、主に心室頻拍(VT)に効果を発揮します。

洞房結節は主にCaの流入によって脱分極を起こすため、Ⅳ群のCa拮抗薬は心房性頻拍によく効きます。

ジギタリスは迷走神経刺激作用、房室結節の興奮伝導抑制作用によって洞房結節からの興奮を抑制することができます。

これはジギタリスが心室性頻脈に禁忌であることもカバーしているので必ず覚えておきましょう!

第104回からは薬剤師国家試験も禁忌肢が導入されますからね。私も医師国家試験で禁忌肢を選ばないよう気をつけないといけません。

<効率の良い勉強法についてはこちら>
効率の良い勉強法

副作用

副作用についても意外なものがあります。

シベンゾリン低血糖を引き起こす意外な薬

ジソピラミド:抗コリン作用が強いため、前立腺肥大や緑内障は禁忌

アミオダロン:間質性肺炎や甲状腺機能障害


医師国家試験で理解度をチェック!

第100回医師国家試験 E27より引用

頻脈に使用されるのはどれか。
a アトロピン
b アドレナリン
c ニトログリセリン
d プロプラノロール
e イソプロテレノール

答えはdです。

CATEGORIES & TAGS

ゴロ合わせ, 作用機序,

Author:

医学部へ学士編入した薬剤師です。医学や薬学について書いています。ご質問やご指摘があればお気軽にどうぞ。

pharmadoctorです。

薬剤師として働いた後、医学部へ学士編入しました。医学的・薬学的観点からコツコツ学んだことを書いています。

クリックしていただけるとブログ更新の励みになります!

 
にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
にほんブログ村

にほんブログ村 大学生日記ブログ 医大生へ
にほんブログ村