作用機序 同種同効薬の違い

パルモディア®(ペマフィブラート)の特徴・作用機序

2017年9月30日

興和のパルモディア®(ペマフィブラート)が2017年7月に承認を取得しました。

拙いですがなんとか読み解いていきます。ご指摘があれば宜しくお願いします。

パルモディア®(ペマフィブラート)の作用機序

PPARα(ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体α)は主に肝臓や骨格筋に存在する核内受容体です。
PPARαは、リガンドからの刺激で他の核内受容体であるRXR(レチノイドX受容体)と二量体を形成し遺伝子に働きかけ、転写を促進または抑制します。

パルモディア によりPPARαが活性化されると、
TGを分解するLPLを活性化&脂肪酸β酸化亢進 ⇒TG低下
HDLを構成するタンパクアポA-Ⅰの発現上昇  ⇒HDL増加

従来のフィブラートとの違い

パルモディアは従来のフィブラート系とは異なり、選択的にPPARαを活性化するため、脂質代謝に関わる遺伝子以外へは影響しにくくなっています。脂質代謝関連の遺伝子以外に作用すると、クレアチニン増加や肝機能検査値異常が起こります。

 

安全性

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パルモディア錠0.1mg インタビューフォームより引用

実際に、フェノフィブラートと比較してもその副作用頻度は低くなっています。

有効性

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パルモディア錠0.1mg インタビューフォームより引用

TGの低下率もフェノフィブラートより有意に大きいようです。

物理化学的性質

酸塩基解離定数

pKa=3.58と酸性

参照
H2O:15.7
CH3COOH:4.76
HCl:-8.0

分配係数

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パルモディア錠0.1mg インタビューフォームより引用

いずれのpH溶液でも脂溶性を示しています。

 

薬物動態的性質

代謝

主にCYP2C8、CYP2C9、CYP3Aにより代謝される肝代謝型。また、OATP1B1、OATP1B3の基質でもあります。

そのため、OATPの阻害薬であるシクロスポリンとリファンピシンと併用禁忌になっています。

その他、良く用いる薬の中では
CYP3Aが関与 ⇒クラリスロマイシン
CYP2C8が関与⇒クロピドグレル

これらが併用注意となっています。

排泄

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パルモディア錠0.1mg インタビューフォームより引用

70%超えの糞中排泄。
腎排泄ではないのに添付文書で軽度の腎機能障害のある患者に慎重投与となっているのは、「腎機能障害者に対する使用経験は限られているため、他のフィブラート系薬剤を参考に設定した。」とのことらしいです。

これまでのフィブラート系を一覧にしてみました。

 

糖尿病網膜症への応用が期待される

フェノフィブラートは2型糖尿病患者への大規模臨床試験である「FIELD」と「ACCORD Eye」試験において、糖尿病網膜症の進展抑制効果が認められています。オーストラリアでは網膜症の進行抑制の適応が承認されています。
dm-rg.net

同系統であるパルモディアにもこの適応追加が期待されます。

ほかにも、NASHへの有効性のデータも少しずつ出て来ています。

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医学部へ学士編入した薬剤師です。医学や薬学について書いています。ご質問やご指摘があればお気軽にどうぞ。