眼窩吹き抜け骨折で嘔吐が出現する理由

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ゴロ合わせ

眼窩吹き抜け骨折とは、交通事故や、喧嘩で顔面を殴られたり、スポーツ中にボールや肘、足などが眼に当たって発症する眼窩の骨折です。

英語ではorbital blowout fractureと言いますので、救急などでは単に「ブローアウト」と呼ばれていることがあります。

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眼窩って何だっけ?ゴロ

眼窩というのは、眼球が入っているくぼみのことです。医学部ではテストに出やすいところですよね。ここを構成する骨は、蝶形骨、篩骨、涙骨、上顎骨、口蓋骨、頬骨、前頭骨です。

ゴロ「調子悪い学校の教頭先生」

アプリ「ヒューマン・アナトミー・アトラス2019」のスクリーンショット

より引用

眼窩吹き抜け骨折の病態

眼窩を構成する骨の中でも、下側の骨が強度的に弱いため骨折しやすい傾向にあります。

次いで内側、内側と下側の移行部が骨折しやすくなっています。

眼球の周りの脂肪組織が下の画像のように飛び出して、折れた骨に引っかかることで外眼筋(眼球を動かす筋肉)の動きが制限されます。→ヘスチャートで検査

特に下直筋が引っかかることで上を見ることができないため複視(健常な眼は上を見れますが、障害側は上を見れず違うところを見ているため)が出やすいようです。

第104回 医師国家試験 A問題53 より引用

71 歳の女性。複視を主訴に来院した。昨日、起床時に転倒し、左眼窩部を打撲した。その直後から上向きで複視がある。頭部単純 CT 冠状断像を別に示す。

この患者でみられるのはどれか。2つ選べ。

a 縮 瞳
b 眼球陥凹
c 眼瞼下垂
d 開口障害
e 頬部感覚鈍麻

[su_spoiler title=”正解・解説はこちら” icon=”caret”]正解はb、eです。[/su_spoiler]

そのほか、眼窩下神経(三叉神経第2枝である上顎神経の枝)は眼の下から顔の表面へ出てきているので、骨折により圧迫されると、頬のあたりの知覚が鈍くなったりすることがあります。

下の図でもV2神経を辿っていくと、目の下、眼窩下管から顔面に走行する神経が確認できると思います。

人体の正常構造と機能 より引用

嘔吐が出現する理由

骨折により脂肪組織が飛び出す

→三叉神経第2枝である上顎神経が圧迫

→外眼筋などの毛様体の痛みが迷走神経反射を引き起こす

胃反射(嘔吐)、眼・心臓反射(徐脈)

そのほか、参考として、急性緑内障発作でも、毛様体痛からの迷走神経反射が起こり、嘔吐が引き起こされることがあります。

上記のように、交通事故や喧嘩、スポーツなどで目をぶつけた経緯があれば、眼球運動障害や複視、嘔気や嘔吐などの症状を積極的に確認して眼窩吹き抜け骨折を疑うことが重要なのですね。

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