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主な肝代謝型薬物と腎排泄型薬物の一覧

2018年9月27日

薬を処方する際にも、調剤する際にも気に留めておかないといけないのが、肝代謝型なのか、腎排泄型なのかという性質です。

この判断についてはコチラ
肝代謝型と腎排泄型薬剤の判断・指標

一覧があると勉強しやすいかと思い、まとめてみました。

排泄経路から何がわかるのか?

肝代謝型なのか、腎排泄型なのかという性質をおさえてしまえば、相互作用もあわせて理解することができます。

肝代謝とか腎排泄って?

上の図と対応してます。

腎排泄型はシンプルです。水溶性であるためほとんどが代謝を受けずに腎臓を介して尿中に排泄されます。

肝代謝型の薬物は、基本的に脂溶性の薬剤です。

たどるルートは大きく3つです。

1.肝臓で代謝を受けずにそのまま胆汁へ排泄
2.肝臓で代謝を受けても水溶性が低いため胆汁・糞便へ排泄
3.肝臓で代謝を受けて水溶性が高くなり尿中へ排泄

 

※注意すべきなのは3番で、代謝物に活性がある場合には、未変化体(代謝を受ける前)と活性代謝物を合わせて考えます。それらに腎臓の関与が大きければ腎排泄型に分類されます。例:アロプリノール

それぞれの薬剤の特徴

脂溶性である肝代謝型薬剤は、体の外へ排泄するために肝臓で水溶性をあげていきます。そのため肝臓に多く存在しているCYPの影響を受けることが想像できるかと思います。→CYPを介した相互作用が多いということが導けます。

例えば、カルバマゼピンやフェノバルビタール、フェニトインなどの抗てんかん薬は、容易に細胞膜を透過してCYPの発現を誘導します。カルバマゼピンなどは、自らを代謝する酵素を誘導するので、この性質を自殺基質と呼びます。

腎排泄型薬剤はその名の通り、腎臓から排泄されますが、尿酸排泄促進薬のプロベネシドは、もともとペニシリンの排泄を阻害してその作用を延長させることを目的に作られた薬剤です。そのため当然ペニシリン系との相互作用があります。

プロベネシドは他の腎排泄型のメトトレキサートなどの排泄も邪魔してしまいます。

第100回 薬剤師国家試験 問45より引用

プロベネシドの併用によってメトトレキサートの血中からの消失が遅延する主要な原因はどれか。1つ選べ。

 肝代謝の飽和
2 肝取り込みの阻害
 血漿タンパク結合の阻害
 脳移行の阻害
 腎排泄の阻害

答えは5

一覧表

Ae:尿中未変化体排泄率

肝代謝型(Ae<0.3) 腎排泄型(Ae>0.7)
カルバマゼピン
フェノバルビタール
フェニトイン
バルプロ酸
リファンピシン
イソニアジド
エリスロマイシン
プロプラノロール
オメプラゾール
リドカイン
アミオダロン
シクロスポリン
タクロリムス
ベラパミル
アムロジピン
テオフィリン
リチウム
ペニシリン
アロプリノール
フルコナゾール
アテノロール
バンコマイシン
アミノグリコシド系
ジゴキシン
アセタゾラミド
フィブラート系
シスプラチン
メトトレキサート
リバビリン
エンテカビル
オセルタミビル
リスペリドン

比較的よく出会う薬剤をピックアップしてみました。

シンプルに連想してみます

といってもこれだけ見て覚えようとするとただの暗記となり苦痛を伴いますので、簡単にしてみましょう。

肝代謝型の表を見て見ると、中枢神経に移行しやすそうな薬剤が並んでいます。

具体的には抗てんかん薬とか、免疫抑制薬とか、マクロファージ内に移行しやすい抗菌薬とか、1日1回でいい降圧薬とかが並んでいます。これらは脂溶性が高そうなイメージを持ちませんか?

脂溶性が高そうだ→肝代謝型と連想できるようになると、覚えるのも苦痛ではなくなると思います。

必ず確認してください!

つらつらと書いてまいりましたが、最終的には信頼のできる情報源にあたって調べてください!!

特に腎排泄型薬剤については、日本腎臓病薬物療法学会のホームページにある、「腎機能低下時、最も注意が必要な薬剤投与量一覧」のPDFを確認してください!

今回は以上です。最後まで読んでいただいてありがとうございます。お力になれれば嬉しいです。

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医学部へ学士編入した薬剤師です。医学や薬学について書いています。ご質問やご指摘があればお気軽にどうぞ。