ゴロ合わせ 作用機序

抗結核薬の覚え方とゴロ合わせ 副作用もこれでいける!

2018年6月13日

定期試験にも国家試験にも問われやすい結核治療薬ですが、薬の名前がパッ出てこないという声をよく聞きます。

薬学部時代につくったゴロや覚え方を紹介します。

まずは略語を覚える

まずは略語を覚えましょう。これは音と近いのですぐに覚えられると思います。

INH:イソニアジド

RFP:リファンピシン

EB:エタンブトール

SM:ストレプトマイシン

PZA:ピラジナミド

これが覚えられれば治療薬を一発で思い出せますし、副作用もこれからすぐ連想できます。

日本結核病学会 結核症の基礎知識(改訂第 4 版) より引用

この治療も略語を覚えたらシンプルです。

二文字の薬剤は同じく二文字の薬剤で置き換えられます(EB→SM)。

そしてPZAの肝障害が出やすいと懸念される高齢者肝疾患を持つ患者さん、そしてPZAの安全性が確認できてない妊婦の方は最初からB法で開始します。

抗結核薬のゴロ合わせ

PRISE 結核
結核は過去の疾患ではありません。現在でも毎年およそ18000人が新たに発症し、およそ1900人が亡くなっています。それだけ重要な疾患なのです。

「prise」とは「〜を重要であるとみなす」という意味の英単語です。

長くなりましたが、PRISEPZA、RFP、INH、SM、EBを思い出せると思います。

 

副作用の覚え方

あとは略語の文字から連想するだけです。1つ強引なものもありますが笑

INH:Neuropathy→末梢神経障害(ビタミンB6排泄促進)
   Hepatitis→肝障害
RFP:River→liver:肝障害
EB:Eye→視神経障害
SM:Mimi→聴神経障害

PZA:ピザ食い過ぎて肝障害

副作用については、これくらい覚えておけば十分だと思います。

ストレプトマイシンはアミノグリコシド系ですから腎障害リスクもあります。
抗菌薬 アミノグリコシド系・グリコペプチド系のまとめ・ゴロ

!重要!PZAの肝障害は頻度が高いため、肝機能が悪い人や肝機能が低下してきている高齢者ではPZAは治療薬には含めません。

 

排泄経路

こちらもざっくりと押さえておきましょう。

RFPのみ肝代謝型

それ以外は腎排泄型

 

上記の通り、SMはアミノグリコシド系です。

アミノ基とグリコ(糖)の構造ですので、どちらも栄養ドリンクとかに含まれているような成分→水溶性→腎排泄→腎から出て行くときに腎毒性=腎障害があります。

他の薬との相互作用

結核はほとんどが不顕性感染で発症しませんが、高齢者など免疫力が低下すると再燃して発症します。また高齢者は合併症を複数持ち合わせていることも多いため、相互作用についても知識を持っておく必要があります。

医師国家試験でも問われていました。

厚生労働省 第111回医師国家試験の問題および正答についてより111E31の問題を引用

抗結核薬のうち副腎皮質ステロイドの効果を減弱させるのはどれか。

a ピラジナミド
b イソニアジド
c リファンピシン
d エタンブトール
e ストレプトマイシン

これは薬剤師国家試験でも問われる内容ですので、簡単に説明しておきます。

CYP(シトクロムP450)という薬物代謝酵素がありますが、そのなかで存在率の高いCYP3A4は以下の薬剤で誘導されます。

CYP3A4を誘導する薬剤

・リファンピシン

・カルバマゼピン
・フェノバルビタール
・フェニトイン

リファンピシン以外は、てんかんの部分発作に用いられる治療薬です。なのでこう覚えましょう。
CYP3A4を誘導する薬剤=抗てんかん薬+RFP

一方で、ステロイドはCYP3A4で代謝されるので、そのCYPがRFPによって誘導されるため分解が促進され薬効が減弱します。

ということで答えはCです。

繋げて理解しましょう

リファンピシンはCYPを誘導するため相互作用に注意が必要と上述しましたが、CYPというタンパク質を誘導するためにはDNAに働きかける必要があります。

DNAへ働きかけるために細胞内へ入る必要がありますが、RFPは脂溶性のため細胞膜を通過します。→ミコール酸を纏っている結核菌に適応がある。

脂溶性だから肝代謝型→肝障害でやすい

参考になれば嬉しいです。

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医学部へ学士編入した薬剤師です。医学や薬学について書いています。ご質問やご指摘があればお気軽にどうぞ。